Lesson3-4 テンポの良い文を作る

読み手に最後まで文章を読んでもらうため大切なのは、
テンポの良い文章を書くことです。

ダラダラと続くような印象を与えると、
読むのに飽きて、離脱を招いてしまうからです。

このレッスンでは、
文章にリズムを与えるテクニックを学びましょう。

体言止め

「体言止め」は、文末を名詞で終わらせる表現方法です。

文末に「〜です。〜です。」など、同じ表現が続くと、
単調な文章になってしまいます。

体言止めを使用することにより、
そのような単調な文章がリズムのある文章になりますし、
文に余韻を残す効果もあります。

次の例文を見てください。

今日は友人とランチに行きました。
ランチは最近話題になったホテルの、豪華なビュッフェにしました。
友人も私もたくさん食べて、お腹がいっぱいになりました。

いかがでしょうか。

〜ました。〜ました。と続くので、
単調でつまらない印象を与えてしまいます。

このような時に、体言止めを用いてリズムをつけてみましょう。

今日は友人とランチに行きました。 
ランチは最近話題になったホテルの、豪華なビュッフェ。
友人も私もたくさん食べて、お腹がいっぱいになりました。

体言止めは、単調な文章にリズムを与える便利な表現方法ですが、
使いすぎには注意してください。

あまり多用し過ぎると、次の例文のように、
丁寧さに欠ける印象を与えてしまいます。

今日は友人とランチ。 
ランチは最近話題になったホテルの、豪華なビュッフェ。 
友人も私もたくさん食べて、お腹がいっぱい。

重複表現に注意

重複表現は、同じ意味の言葉を重ねて表現することです。

例えば、「挙式を挙げる」「違和感を感じる」は、
重複表現にあたります。

正しくは、「挙式をする」「違和感がある」となります。

時代と共に定着しつつある重複表現もありますが、
WEBライティングではシンプルでスマートな表現が好まれますので、
なるべく用いないようにしましょう。

重複表現の例

重複表現正しい表現
被害を被る被害に遭う
頭痛が痛い頭が痛い
まず最初にまずor最初に
一番最初に一番にor最初に
後で後悔する後悔する
全て一任する一任する
内定が決まる内定する

一文の文字数

一文が長いと、主語述語、修飾・被修飾の関係が複雑になり、
読みにくくなります。

できれば、一文の長さは最大50文字前後を目安にしたいものです。

また、一文に書く内容は、
基本的には1つか2つまで
が良いです。

次の例文を見てください。

新商品お試しキャンペーンにつきまして、(1)
応募者多数により抽選となりましたが、(2)
結果は発送をもって代えさせていただきますので、(3)
楽しみにお待ちください。(4)

この文だと文字数が多すぎます。

また一文に全ての内容が詰め込まれており、
読みにくさを感じます。

次のようにリライトしてみましょう。

新商品お試しキャンペーンについてのご連絡です。(1)
応募者多数により抽選となりましたが、(2)
結果は発送をもって代えさせていただきます。(3)
楽しみにお待ちください。(4)

文を区切ったことで、読みやすくなりましたね。

(2)と(3)は、あえて文を切りませんでした。

短い一文が連続し過ぎるのは、
逆に事務的な印象を与えてしまう
からです。

分かりやすい範囲で文をまとめることが大切です。

また、一文に使う読点(、)が多くなるような複雑な文章も避け、
2つぐらいまでを目安に
書いてください。

文末を簡潔に

WEBライティングにおいては、
文末をシンプルに表現するようにしましょう。

よく使われるものとしては、
「〜することができます」という表現です。

間違えた表現ではありませんが、
少しまわりくどい感じがしますので、
次のようにリライトしてみましょう。

△このテーブルでは、飲食することができます。
◯このテーブルでは、飲食できます。
◯このテーブルでは、飲食可能です。

「〜することができます」はほんの一例です。

全体を書き終えたら読み直す時に、
まわりくどい表現はないかチェックしましょう。


テンポの良い文章を作るコツを解説しました。

WEBライティングでは、
シンプルに・スマートに・簡潔にを基本に、
あなたが書きたいことがストレートに伝わるような文章になるよう
心がけてください。

次のページでは、読みたくなる文章を作る方法を学びます。