Lesson4-3 口調を使い分ける

仲の良い友人と話す時、どのような口調で話しますか?

上司と話す時、どのような口調になりますか?

同僚と話す時は、どうでしょうか?

思い返してみると、日常で私たちは、
相手によって口調を使い分けていることがわかります。

それと同じようにWEBライティングでも、
コンテンツの目的や読者の属性によって、
口調を変える必要があります。

このレッスンでは、WEBライティングにおいての
口調の使い分けについて学びましょう。

話し言葉と書き言葉

話し言葉は、会話で使う言葉です。

書き言葉は、文書で使う言葉です。

最近ではブログやSNSなど、カジュアルな文章で書くメディアが普及し、
話し言葉でライティングする場面が増えてきました。

話し言葉と書き言葉が混ざった文章もよくあります。

WEBライティングする際には、話し言葉と書き言葉の違いを知り、
適切に使う必要があります。

個人のSNSやブログでは、話し言葉でライティングしても良いでしょう。

カジュアルな印象を与え、読者の親近感も湧きます。

一方で、会社のWEBサイトに載せる文章や公的な文章は、
やはり書き言葉がふさわしいです。

このように、WEBライティングの目的によって、
話し言葉と書き言葉を使い分けられるようになりましょう。

ほんの一例ですが、
間違えやすい話し言葉と書き言葉を表にまとめました。

話し言葉書き言葉
一番もっとも
いつも常に
現在
いろんなさまざまな
全部全て
多分おそらく
ちゃんと正しく/きちんと
だいたい約/およそ
どうしてなぜ
こっち/そっち/あっちこちら/そちら/あちら
どんどん急速に
やっとようやく

話し言葉と書き言葉に違いがあることを理解していないと、
かしこまった文章で話し言葉を用いてしまうという失敗をしてしまいます。

ライティングのプロとして、
しっかりと使い分けられるようにしておきましょう。

「コンテンツの種類」と「読者の感情」を見極める

次に、コンテンツの種類と、それを読む読者の感情に焦点を当ててみましょう。

あなたが書いたコンテンツを読者が読む時、
読者がどのような反応を示すか想像してみるのです。

これを見極めると、どのような口調でライティングすべきか、
わかってきます。

例えば、SNSの投稿ではどうでしょうか。

それを読む読者の感情は、「興味・関心がある/新しい情報が知りたい」
などが考えられます。

ふさわしい口調としては、フレンドリーでカジュアル、
そして親しみやすい感じが良いでしょう。

一方で、キャンペーンの情報を見る読者の感情は、
「期待が膨らむ/楽しみ/ワクワクする」などが考えられます。

そのような読者の心に響くように、
熱心で印象的な口調が良いでしょう。

下に、「コンテンツの種類」「読者の感情」
「ライティングの口調」の一例をまとめました。

もしも、あなたがこれからライティングする予定のものがあれば、
このように読者の感情を想像してみましょう。

コンテンツの種類読者の感情ライティングの口調
メールマガジン興味・関心がある、いつも楽しみにしているから嬉しい親切に/寄り添うように
ブログ、SNS興味・関心がある、新しい情報を知りたいフレンドリーに/話し言葉で書く
残念なお知らせ(遅延や誤配など)怒りが湧く/困惑する/イライラする真剣に/丁寧に/真摯に
嬉しいお知らせ(当選、商品の発送など)嬉しい/ワクワクする/待ち遠しい丁寧に/快活に

また「!」の使い方一つも、気を配る必要があります。

例えば、お客様が注文した商品の発送連絡を入れる時、
そのメールを読む人は、ワクワクした気分になります。

次のうち、どちらの方がお客様の感情に寄り添うでしょうか。

  1. お待たせしました!お客様の商品を発送いたしました。
  2. お待たせいたしました。お客様の商品を発送いたしました。

1は快活な雰囲気があり、
2は落ち着いていますが少し冷たい印象もあります。

どちらが正解かは、ここではっきりと決めることはできません。

なぜなら、ターゲットによっても異なるからです。

常に読者により添って、最適な口調を選択するようにしましょう。

差別用語、不適切用語

通常のライティングはもちろんのこと、
WEBライティングの時も、差別用語や、
読者に不快感を与えるような不適切用語を使わないようにしてください。

悪気なく使ってしまっていることも多いため、
あらためて注意が必要です。

たとえ使う側には差別意識がなくても、
それを差別される当事者が読んだときには、決して良い気分はしません。

よく使われてしまうことが多い用語を一覧にしましたので、
しっかりと確認しておきましょう。

差別用語、不適切用語正しい表現
看護婦看護師
保母保育士
床屋理髪店、理容師
百姓農業従事者
スチュワーデス客室乗務員、キャビンアテンダント
父兄保護者
アル中アルコール依存症
障害を持つ障がいのある

WEBライティングにおける口調の使い方について
解説してきました。

あなたが書いた文章を読むのは、
傷ついたり、怒ったり、喜んだりする、
ひとりの人間であることを忘れないようにしましょう。

常に読者のことを考え、思いやりのある文章を心がけてください。